2015/11/10 00:59:10 | 料理研究家(2)
料理研究家と似た職業にフードコーディネーターという職業があります。料理研究家は、料理について研究を重ね、オリジナルのレシピや料理に盛り込んだアイディア・工夫点などをテレビや雑誌などを通じて一般の人に分かりやすく紹介する職業です。料理教室を開講する人や、講演活動を主にする料理研究家もいます。一方フードコーディネーターは、新しい料理や食品の考案からデーブルセッティング、店舗やメニューの企画・開発、食関連雑誌の編集・料理や食卓全体を演出することを仕事とします。料理研究家に明確な認定資格はありませんが、フードコーディネーターは3級から1級までの認定試験があります。それぞれ年1回ずつ認定試験が行われてい...
2015/11/10 00:59:10 | 料理研究家(2)
マルクス・ガウィウス・アピキウスは、1世紀に古代ローマで活躍した、料理研究家のさきがけとも言われる人物です。ギリシア・ローマ史の研究者塚田孝雄さんによると、アピキウスはローマの大貴族であり、希代の美食家としても有名な人でした。ローマ人はもともと美食家で、こと「食」に関しては、ものすごいエネルギーを注いでいたようです。当時のローマ人は、「食」への欲求が強く、天然の食材だけでは足りなくなり、魚介類(エスカルゴ等)の養殖業も盛んに行っています。アピキウスも、自身の贅を尽くしローマ全土のあらゆる食材に精通しており、ローマの貴族が食べていた料理の実践的手法を人々に教える料理学校を開校し、世界最古のレシピ...
2015/11/10 00:59:10 | 料理研究家(2)
アントナン・カレーム(1784−1833)は、19世紀にフランスで活躍した料理研究家です。1789年にはじまったフランス革命は、フランスの食文化を大きく変えることとなる大事件であり、王政が崩壊し、貴族たちが権力の座から失墜したことにより、そのお抱えコックたちが自身の職を得るために街場で次々とレストランを開店しました。フランスにおけるレストラン時代の幕開けです。この時代にフランス料理の発展に大きく貢献し、「国王のシェフかつシェフの帝王」と呼ばれていたのが、アントナン・カレームです。正確な生い立ちは不明と言われていますが、非常に貧しい生まれのカレームは、幼いころ父親に捨てられ、しがない安食堂で働き...
2015/11/10 00:59:10 | 料理研究家(2)
17世紀にフランスの料理研究家ラ・ヴァレンヌ著「フランスの料理人」(1651年)により、最初のフランス料理書と言える本が出版され、ようやくフランス料理の骨格ができたと言われています。18世紀に入り、ルイ14世の義父で食通と名高いポーランド王、スタニスラス・レクチンスカ(1677-1766)とその娘、マリー・レクチンスカ(1703-1768)が好んで食したことにより、パリにマドレーヌが流行します。ヴェルサイユで贅沢な宮廷料理も出現し始め、ヴァンサン・ラ・シャペルが英語版「現代の料理人」(1733年)つづいてフランス語版を著しました。この著書は、18世紀のフランス料理を惜しげもなく公開し、17世紀...
2015/11/10 00:59:10 | 料理研究家(2)
1872年フランスのアンジェに生まれたキュルノンスキー(本名:モーリス・エドモン・サイヤン)は、1927年パリソワール紙の編集者発案で投票により名誉ある食通の王”に選ばれた人物です。フランス郷土料理の素晴らしさを伝えた最初の料理研究家と言われています。キュルノンスキーは、フランス一周の食味紀行を契機に美食術関係の著述に没頭します。郷土料理を発掘してまとめた食に関する豊富な知識を思いつくままに書き綴る、多くの著書を残しています。中でも「美食の国フランス」(全28巻)は、各地で見つけた料理やお菓子を数多くパリで紹介している内容の本ですが、この著書の中でキュルノンスキーはフランス料理を高級料理・ブル...
2015/11/10 00:59:10 | 料理研究家(2)
フランソワ・ピエール・ラ・ヴァレンヌは、17世紀にフランスでルイ14世の宮廷シェフとして活躍した料理研究家です。1651年にフランスの古典料理の礎を築く著書、「フランスの料理人」という料理書の中で、“古典”と呼ばれるフランス料理の基礎がこの時期に作られ、フランス料理が着実に独自の進化を遂げたことを伝えています。この著書は、フランス料理の基本として75年間で約30版を重ねています。ラ・ヴァレンヌの著書の中では、それまで秘伝とされてきた宮廷料理の料理法を公開しています。公開されている料理法の例としては、肉のローストの際に焼き汁を利用するデグラッセの調理法やソースにとろみをつける(リエする)際にパン...
2015/11/10 00:59:10 | 料理研究家(2)
昭和後期から平成にかけては、個性豊かな料理研究家が多数生まれます。その個性派料理研究家の中でも代表的な人物が、料理研究家の平野レミさんです。平野さんは東京生まれで、千葉県松戸市育ち、日航ミュージックサロンで歌手デビューしたシャンソン歌手を本業としながら、料理上手が評判を呼び、テレビの料理番組を中心に活躍しています。自身は、料理研究家ならぬ『料理愛好家』と名乗り、明るく親しみやすい性格とアイディアあふれる、美味しくて楽しいレシピが人気の秘訣です。平野さんの持ち味は、料理中のテンションの高さと息つく間もない程の早口で話すトークです。その明るいキャラクターがお茶の間にウケ、料理番組のみならずバラエテ...
2015/11/10 00:59:10 | 料理研究家(2)
日本の料理研究家の第一人者として知られる江上栄子さんは、佐賀県有田焼の窯元「香蘭社」の深川家出身です。「食を通じて幸せ作りのお手伝い」をモットーに、日本の家庭料理のトップアドバイザーとして日本の家庭の味向上に貢献しています。また、日本の食文化の先駆けとして多くの実績と伝統を誇る江上料理学院の院長として、「おいしくて健康によい料理は、幸せ作りの根本」という信念のもと、世界の家庭料理の伝播や食文化の普及、人生を豊かにするおもてなしの精神にも尽力されています。江上料理学院の院長を務める傍ら、その温かな笑顔と優しい語り口でテレビ・講演・雑誌などでも幅広く活躍しています。1895年にフランス・パリで設立...